こだわり

難易度にあわせた成型を行い、九谷焼の素地工程を担っています。

世界に轟く九谷焼の名に恥じない「陶工」として、日々ひとつひとつ研鑽を重ねています。

「陶工」として

木田製陶では、素地を様々な成型技術や丹念な仕上げ工程を経て、高品質な量産を実現する「陶工」として、九谷焼の素地工程を担っています。

素地とは陶磁器としてひとつの完成された製品ですが、九谷焼では更に絵付けされることが圧倒的に多いため、上絵付けが焼成後絶対に剥落しない特性を備えた素地が必要となります。

当窯では、ご依頼内容の難易度あわせた成型(轆轤成型、押し型成型、鋳込み成型)を行い、量産した素地ひとつひとつを職人の手作業で仕上げを施しています。

世界に轟く九谷焼の名にふさわしい「陶工」として、日々ひとつひとつ研鑽を重ねています。

原料と道具

ここでは木田製陶で良く使う成型作業に必要な小道具について紹介します。用途に応じて使い分け、手になじむ様にカスタマイズしています。

その他にも様々な道具を使用しています。

  • 針金 坏土を適当な大きさに切り分ける道具
  • コテ 成型の仕上げに用いられます。通常は職人が自分でつくります。コテのでき具合が製品の形をきめますから、職人がもっとも大切にしている道具です。
  • カンナ類 高台(各種製品の底の台輪のこと)を削り出したり、側面の余分な厚みを調整するのに使用します。成形用のステンレス製と仕上げ用の銅鉄製とがあります。ステンレス製は既製品ですが、銅鉄製は帯鉄から職人が自分のカンナをつくります。
  • 切り糸 形のできた製品を、坏土から切り離すのに用います。
  • その他、口辺を滑らかにするためのセーム皮(鹿皮をなめしたもの)や水桶、製品を置く棚板などが必要です。

仕上げ

成型を終えた製品を十分に乾かしたあと1回目の焼成(素焼き窯)を行います。

乾燥したままの製品はもろくて崩れやすいので、800℃前後で1度焼成を行って後の作業がやりやすいようにしておきます。

素焼きを終えたら、下絵付け(一般的には染付といいます)をする製品はこの段階で下絵作業を行います。

下絵付けを行わない製品はそのまま釉薬を施して2度目の焼成(本窯)を行います。

木田製陶では、本窯は約1250℃~1300℃で焼成します。焼成時間は約12時間~14時間で、焼成後に窯がさめるのをまって製品を取り出します。

こうして九谷焼の素地が完成します。